テタリスメディア掲載情報①「月刊がん もっといい日」掲載
抗がん剤の副作用による脱毛でお悩みの方へ
雑誌や新聞で取り上げられた記事を紹介いたします
テタリスメディア掲載情報①「月刊がん もっといい日」掲載
がん患者と家族のための医療最新情報誌「月刊がん もっといい日」で、「抗がん剤の副作用「脱毛」を予防する」として、薬用テタリスが紹介されました。
2004年10月号
~QOLのさらなる向上のために~
抗がん剤の副作用「脱毛」を予防する
抗がん剤治療の副作用には、嘔吐、食欲不振、白血球減少などさまざまなものがあるが、こと脱毛に関しては、ほかの副作用に比べればそれほど積極的に対策が講じられることは少ないようである。...
「枕元にごっそり」を減らしたい!
抗がん剤治療の副作用には、嘔吐、食欲不振、白血球減少などさまざまなものがあるが、こと脱毛に関しては、ほかの副作用に比べればそれほど積極的に対策が講じられることは少ないようである。
治療後には、再び生えてくることや身体機能への直接的な影響が少ないことが主な理由だろう。
しかし、朝起きたときに枕にごっそりと髪の毛が束になって抜け落ちているのを見たときのショックは、きっと経験した人にしかわからないだろう。
起こることがあらかじめわかっているとはいえ、そうしたショックは、治療に取り組む意欲にも少なからず影響するのではないだろうか。必ず生えてくるとはいっても、生えそろうまではかなり時間がかかる。治療後、なるべく普段と変わらない生活を送るためにも、精神的な安定をはかるうえでも、できる限り脱毛を予防することは大切だろう。
そして、抜けるにしても、なるべく量は少なくしたい。
脱毛はなぜ起こる?
抗がん剤治療による脱毛がなぜ起こるかについては、今までのところ解明されてはいないようだが、20年ほど前から抗がん剤治療における脱毛の予防に取り組んでいる数少ない医師、浦安今川橋医院の仁藤博院長(元武蔵野赤十字病院泌尿器科部長)はこう話す。
「毛母細胞は体のなかでも発育増殖の盛んな細胞なので、抗がん剤の影響を受けやすいのです。
抗がん剤によってその成長を中断、抑制されて脱毛は起こると考えられます」そもそも抗がん剤がなぜ効くのかを簡単に説明しよう。抗がん剤が投与されると、血液の流れにのり、体の隅々にまで行きわたる。
そして細胞分裂のスピードが早いがん細胞に入り込み、その分裂、増殖を阻止するのだ。
分裂するスピードの遅い正常な細胞は、傷つけられても酵素の働きによって元に戻ることができると言われ、抗がん剤の影響を受けることが比較的少ないようだが、「正常な細胞でも発育増殖の盛んな骨髄や臓器または毛髪はダメージが大きく、この結果、白血球減少、貧血、嘔吐、食欲不振、そして脱毛などの副作用が引き起こされる」のだという。
脱毛は、抗がん剤投与後1~3週間で起こる。治療が終わると1~2カ月で再生が始まり、3~6カ月でほとんど回復するといわれるが、抗がん剤の種類や投与量によって異なる。もちろん個人差もある。脱毛をおこしやすい抗がん剤としては、アドリアマイシン、ファルモルビシン、シスプラチン、イフォスファミド、サイクロホスファマイド、ビンクリスチン、ブレオマイシン、メソトレキセート、ビンデシン、エトポシド、パクリタキセルなどが挙げられる。
脱毛予防のセルフケア
脱毛予防として、抗がん剤投与中、ダンクールキャップ(頭部冷却用の組み立て帽子)で頭部を冷やす方法を取り入れている医療機関もあるという。なぜ頭部を冷やすことが脱毛予防になるのだろうか。「頭皮の血行がよくなると、血液の流れにのって全身に行きわたる抗がん剤が、それだけ毛根に届きやすくなってしまうため、抜けやすくなります。
ですから、頭部を冷やして頭皮の血行を促進させないようにすること脱毛対策としては有効です」
(仁藤医師)
治療前後から自分でできる脱毛予防法を仁藤医師にうかがった
o ブラッシングの注意点
抗がん剤投与中は、ブラッシングはできる限り避けたほうがよい。投与後もあまりし過ぎないよう、ブラシも毛の柔らかいものを使用するなど頭皮への刺激をなるべく少なくするように心がける。
o シャンプーの選び方、洗髪の注意点
髪が抜けるからといって洗髪を嫌がる人もいるが、頭皮を清潔に保つためにも洗髪はしたほうがいい。ただしその際、シャンプーは頭皮への刺激の少ないものを選びたい。弱酸性のものがお勧め。
o 育毛クリームの使用
血行を抑えて、ただし、栄養だけはきちんと与えるという観点から育毛クリームを利用する方法もある。では、この育毛クリームについてもう少し詳しく聞いてみよう。
「市販の育毛剤は血行を促進させることで毛母細胞を活性化し、脱毛を予防したり、発毛を促進させるものが多いのですが、そのなかでこの製品は血行を促進させる成分は入っておらず、毛髪の成長に必要な栄養分が入っています」(仁藤医師)
と、仁藤医師が説明する育毛クリーム「テタリス」の主成分はタンパク質のアルブミン。
これを抗がん剤投与の2日前から1日3回頭皮にすり込み、これを顕著な脱毛が収まるまで、3 週間ほど継続することで、脱毛予防効果があるのだという。
抜ける場合でも明らかに量は減るようで、朝起きて枕にごっそりと抜け落ちている、というような脱毛は予防できるというのである。仁藤医師は武蔵野赤十字病院泌尿器科部長時代、抗がん剤投与前の患者24名に、この製品の塗布を行いデータをとっている。
通常何も対策を講じなかった場合は毛髪の50~90%脱毛するのに対し、ほとんど抜けなかった5名を含む17 名の患者は30%以下の脱毛だった。
しかし、7 名は毛髪の70%程度の脱毛が発現した、という結果だった。投与前から塗るのが理想的だが、抗がん剤投与後や脱毛後に塗り始めたとしても、その後の生え方や新たに生えてくる毛質が抗がん剤治療前の正常に近い状態になることも期待できるようだ。
そして最後に。できることを試したうえで、必ず生えてくるのだから「あまり気にしすぎない」ということもやはり大切なこと。これは仁藤医師も言うところである。
(取材・文◎松山 延代)